この前ちょっと用事があって、郵便局で色々話を聞いてたんですが
そこで知ったのがこちら。
アートディレクターの佐藤可士和氏によるデザイン
35種類のデザインを組み合わせた、5枚組7種類のパッケージにて販売いたします。
http://www.yubin-nenga.jp/main/html/products/design/index.html
ここから先はデザインに興味ない人は意味の無い話題かも知れないのであしからず。
さて、全デザインを見てもらって、皆さんはどのような感想を持つでしょうか?
とにかく自分がガッカリするのは「モチーフ「松・竹・梅・春・曙」」の『質』の低さです。
こんなもん、イラレがいじれれば五分とかからない。
付け加えるなら、初めてパソコンをいじらせた幼稚園児でだって出来るデザインだ。
ハッキリ言って、「佐藤可士和」という名前を前面に出して世の中に公表すべき
仕事では絶対にないと思う。それほどまでに酷い。
最初このデザインたちを見たとき、一体どこの会社に頼んだんだ?酷いな…
と、周りでちょっと話題になったんですよ。先生含めて。
それも東京23区限定とか言ってよく分からないあおり方をしているし
相当実績が無く、かつお金を払わなかったんだろうな…というのが僕らの予想でした。
そして日を改めて資料を見たら「佐藤可士和」の文字が…ありえない…orz
「佐藤可士和」の作品は多分、日本で多くの人が目にしている。
古くはキリンレモンのCMから、今では携帯にも手を出し
雑誌を開けばどこかしらに名前が載っているほど有名人である。
TMRのアルバム広告では、色々と面白いプレゼンをしていたとも聞いている。
自分も一部分は尊敬していたんだ。
だけど、この人の作る作品は一つどころじゃなく抜けているところがある。
前の日記に書いたのは携帯。N702iD/N703iDのデザインで重心が悪い、
という事で日記のネタにした事があったと思う。
別に悪いところばかりじゃない。
「21_21(http://www.2121designsight.jp/)」に関わったり
国立新美術館のフォントはいいと思う。
ただ、雑誌に取り上げられるような大きな仕事で
コンセプトなどを語っている部分に関して
とても「反映されていないだろう」という物を作り出す。
世論に反抗して発言をするならば、肝心な「ユーザ」と「客観性」が抜けている。
年賀状を遡るのであれば、やはり手書き部分が重要だと思う。
ただ、この佐藤可士和デザインの中には、そういうことを想定していないであろう
配色や構成が見られる。一体これでどうするんだろうか。
同時に、学生の荒削りな作品の「粗すぎる部分を滑らかにした」だけに見える
とても良いとは言えないデザインレベルを堂々とトップに出せるのが凄い。
今年は千葉県のロゴタイプやチーバ君のデザインがニュースになったり
とにかくデザインが変な状態で発表されていることが少なくなかった。
同時に、あれほど僕らが批判していたAUの携帯「MEDIA SKIN」が
ニューヨーク近代美術館に行ってしまったり、
両手離しで喜べないデザインが世界に行ってしまったことも痛い。
雑誌などで佐藤可士和氏をマイナスに捕らえた記事を見たことはない。
だけど、自分はとても褒めるだけの人だとは思っていない。
最近は特に名前が一人歩きをして仕事が付いてきてない気がする。
佐藤可士和氏の仕事のお陰で、色々な部分でデザインが取り上げられているのも
少なからずあるのは理解している。
だからこそ、これからはもう少し視野を広くした仕事をして欲しい。
見た目がかっこいいだけで使いにくいデザイン…それもいいのかもしれないけれど
あまりにも考えていなかったり、今回の年賀状のようなものを作って
「これが注目される仕事だよ」みたいなイメージを世の中に植えつけて欲しくない。
デザインを受動的に捉えてしまう人間のほうが多いのだろうから
メディアに関わっている分、そこは責任重大だ。
本人はどこまで自覚しているか知らないけれど…とりあえず、年賀状の仕事は酷かったよ。
[佐藤可士和webサイト]
http://kashiwasato.com/
(このサイトも見た目は綺麗なのに使いにくい)
2007/11/18
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