会社の人達が喋る某ラジオを聞いていると思うのは
今のユーザには明らかに大きな溝があるな、
という印象を受ける部分が一つ。
それは「お金を払って続編を作り続けてもらおうをする」ユーザと
「自分たちでコンテンツを利用して創作する」ユーザです。
何かのゲームがあったとして、それの続編やファンディスクは
あくまで「1」のファンが続編を待望したり
アナザーストーリーのゲーム化を望んでいるものです。
この時には(ファンディスクの場合)
原作で明かされていなかった部分なんかがふんだんに
それも面白いネタと共に明かされているわけで
ファンディスクを出せるのは開発側も、ユーザ側も
嬉しいのだと思います。
ただ、このファンディスクが出てから
さらにファンディスク、アナザーストーリーをご所望する
ユーザがいるのがどうも嫌な感じがする。
もちろん開発側もビジネスだから、売れるのであれば売るし
売れないなら販売なんかしない。
けれど、昔は特にエネルギーがあった
「自分達でやってしまおう」という部分が
最近特に芽を出すと共に、お金を出すだけのユーザとの
溝が深くなっているように思います。
それがコミケを作ったのだというのが自分の認識。
過去の映像がたまにネットに流れていますが
当時大学生のヲタクが作った映像は
今のヲタクが作った映像とはレベルも質も違うものがあり
エネルギーの大きさに感動さえ覚えます。
お金を払えば楽しい時間を手に入れられる、お金を払うだけのユーザは、
基本的に創作活動をしないものとここでは断定します。
(現実は絶対に言える事ではないので)
となると、同じような作品を楽しむためには開発側が新しいものを
出してくれるのを要望して待つか
創作活動をしているユーザから作品を買うことでしか楽しい時間を手に入れる事が出来ません。
自分達でやってしまうタイプのユーザは活動の幅が広い。
ネットで自作の動画を公開したり、自分でフィギュアを作ったり
絵を描いてマンガを描いてコミケとかで販売するタイプの人達、とここでは断定。
絵師サイトでは定期的に旬のアニメや漫画のキャラを描くことで
回覧者(ユーザ)が楽しい思いをして、絵師はファン層の開拓を進める。
それらがコミケなどのイベントでの売り上げに繋がっている部分もあり
そんな実績が商業活動へ発展していくわけです。
多分、どちらのユーザもいなければダメのだと思いますが、
比率としては「6:4」で創作側のユーザが多いほうが
市場的にも広がりを見せると思うんですよ。
正直な話、今のコンテンツビジネスはあからさまに
同じような手法が使いまわされているわけです。
例えばロボものであれば、近接戦でどっちかが負けて
折れた腕が時間差で地面に落ちてくる場面っていうのは大抵
A氏 B氏
● ●
■ ← この辺に時間差でA氏の腕が落ちてくる。この時A氏B氏はピンボケ。
って具合に。(分からない人はごめんなさいね)
このシーンにしても、やる事は一緒でもいいのです。
ただカメラワークくらいは変えようよ、と思ってしまうわけです。
やっていることが一緒でも、カメラワークを変えるだけで
十分に効果が上がるし、見ている側の印象も違う。
なのに予算とか描きやすさの関係なのか、そういう演出をしない制作側。
随分前から楽しみにしていた「ロミオ×ジュリエット」に関しては
作画は乱れるは、シナリオはなぁなぁになるわ、とにかく最後に行くにつれて
酷くなっていくわけです。これはGONZOさんの明らかな傾向ですが。
でも面白いのはここからで
GONZOは「DVDが売れないのはyoutubeなんかのせいだよ!」とか
高らかに言っているわけです。
まぁ、落ち着いてくださいよ。
面白くない作品にどうしてお金を払うのか、という事なのです。
世の中には「ロミオ×ジュリエット」が良かった!DVDそろえるぜ!
という人はいると思います。ただ、その人数が多いのか少ないのか、
という事なのです。
とりあえず自分の中で「ロミオ×ジュリエット」が盛り上がっていたのは
8話までで、24話までの間はなんか物足りなさを感じながら
それでも音楽や世界観が好きだったので見続けていたというのが現状です。
コンテンツビジネスをする側もそうですが、市場を理解しないといけない。
売れないのにはそれなりの理由がある、ということ。
持論ですが、DVD買わない人間は最初から買わない。
だからyoutubeで見られようが関係ない、という認識です。
DVDを買うというのはそれだけ敷居が高いわけですよ。
だって、今度店頭に行ったら見てみてくださいな。
2時間ものの映画のDVDと、1時間半入っているであろうアニメのDVD
それらの値段を見比べると
アニメが高すぎるように思うわけです。
もちろん、DVDの販売やグッズで制作費などで出てしまったお金を
回収しているのは重々分かるんですが…。
自分も単純には言いません。
アニメの制作には一話3000万クラスの「予算」が下りているのですが
企画をした電2などの広告代理店なんかが予算をごっそり持っていき
次に「●●制作委員会」がお金を持っていき
「製作現場」に下りるお金が500万前後になるのだとか。
もしもテレビ番組に広告代理店の名前があったら
製作現場に下りないお金がそちらに流れているはずです。
テレビはただ見るだけならタダで動いている分
ビジネス上のお金の流れは激しかったりするのです。
今日のドラマが面白くなかったりする部分も
演技以前に予算の関係もあるんじゃないかと思ってますんで
頭ごなしには悪いとか言わないですわ。
なので、ユーザが腕を上げ、各業界を盛り上げてもらいたいな、と
思ってしまうわけですね。
だって今のドラマ見てくださいな。
何か原作があって、脚本家がゼロから書き下ろすドラマの
少ないこと少ないこと。業界が甘えてます。
ユーザが「ここをこうすればいいのに」なんて疑問だけで
業界に入って成功するわけでは無いにしても
腕を上げて表に出るユーザが増えないと
各業界が酷い有様になると考えています。
だからコミケ出展だったりする中でヲタクをやっておられる
人達は凄いなぁ…なんて日々思う。
中にはお金を使って作っているのに、ほっとんどお金を取らないで
ゲーム作ってるような人達もいて、正直な話をすれば
テレビや商業用ゲームなんかよりもそちらの方が
面白かったり…。
開発側はお金を取っているのだと自覚すること。
お金に見合った作品を作ること。
ユーザ側はお金を払っていることを自覚すること。
お金に見合わないようならば拒否すること。
意見を出すこと。
自分たちからも動くこと(買うだけのユーザにならない
就職活動の中で「コミュニケーション能力」という単語を多く見る中
「二次創作力」なんて能力も必要なのではないかと
業界の人達の対談を聞いて思ったのでした。
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参考までに
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/tv/20060328et01.htm
2007/10/06
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